昔あったスパゲティ屋さん

兵庫県明石市に「西明石駅」と言うＪＲの駅があります。
地上の在来線の駅と高架の山陽新幹線の駅が交差する形で連結している、結構大きな駅です。
在来線の方は、阪神間を走る各駅停車の電車の始発・終着駅で、この駅を出て東へ行く電車は大阪駅、高槻駅（大阪府）、吹田駅（大阪府）、京都駅、草津駅（滋賀県）、安土駅（滋賀県）が終着になります。
西明石駅から西は、阪神間を走る快速電車が各駅停車になります。

大きな駅ですから、周辺にはお店がいっぱいあり、当然飲食店も多いです。
乗務待ちの電車の運転士や車掌が制服のままで食事に出かける風景も見られましたし（彼らは単独行動はせずに大抵二人か三人連れでした）、新幹線の高架下は小さいデパート風になっていました。

駅同士の交差は十字ではなく、＞＜　の形になっていて、西側は住宅地、東側が商店街でした。＜　の部分に在来線の東口があって、駅前はロータリーでした。でも面積が広くて、ロータリーにしてもスペースが余って、すぼまっている部分の方に一軒だけお店が建っていました。
スパゲティの専門店で、ボルカノスパゲッチが出店していたと後年聞きました。

私は二回だけ入ったことがあります。
女性が２人働いていて、明るい雰囲気のお店でした。
麺はボルカノらしく太めで、スープ系のスパゲティが多かったと記憶しています。ボンゴレビアンコを注文したら、明石と言う場所柄、新鮮な魚介類が安く仕入れられるので、浅蜊がどっさり入っていて、ちょっと面倒臭かったです。
客は、場所的にタクシーの運転手やＪＲ職員など、男性が多い様に思えました。
コーヒーだけを飲みに来ている人もいました。

良いお店だと思っていましたが、１０年ほど前に新幹線に乗ることがあって西明石へ行ったら、もうスパゲティ屋さんはなくなっていて、電車に乗る人が車を預ける時間貸しの駐車場になっていました。
残念です。